9. iPAQでMac (BasiliskII) (自己責任で)
ちょっと、変なタイトルですが要は、iPAQ Linuxで、68k Macintosh emulator
BasiliskIIを動かしてみようということです。
※ このBasiliskIIを実行するには、
68k Macintosh実機より吸い出したROMファイルが必要となります。
実機を所持されていない方は、参考までということで。
もちろん、ROMファイルの配布はできませんので。
なお、PowerPCのエミュレートはできません。
今回のBasiliskIIは、もともとはLinux Zaurus用にポートされたものですが、
以前紹介させていただいたsnes9x同様にLinux ZaurusのデフォルトのQtopia上ではなく
X-Window上で動作するものなのでiPAQでは、今まで紹介した
Qtopia、Opie以外のものであれば比較的簡単に動作するかと思われます。
今回はganさんのDualなFamiliar0.6.2のイメージ上での動作法を紹介させていただきます。
ganさんのDualなFamiliar0.6.2のイメージのデフォルトのwindow-managerはmatchboxです。
もちろんこのままでも問題無く起動できます(表示されない部分があります。)が、
window-managerの変更方法の説明とBasiliskIIの操作性を向上させるために
icewm に変えてみたいと思います。
CFは、できるだけ大きなもので、第1パーティション(FAT)を200MB以上
確保されておいた方が、やりやすいかと思います。
(今回はマイクロドライブ1GBで確認しました。)
window-managerの変更方法はFamiliar0.5.2とDualBootで説明したのとほぼ同じですが
0.6.2では、/usr/bin/x-window-managerが、matchboxに直接リンクしていない様で、
/usr/bin/mbstartにリンクされています。
このmbstartの中で、画面下のメニューを含んだバーを起動後に、
matchboxを起動しています。
なので、x-window-managerは変更せず、mbstartの中身を編集します。(rootで)
mbstartの中身は、
#!/bin/sh
mbdock &
exec matchbox $@
となっているので、
#!/bin/sh
mbdock &
exec icewm $@
上のように、viなどのテキストエディダを使って
# vi /usr/bin/mbstart
書き換える必要があります。書き換えた後、log outして、(# gpe-logout でも可。)
もう一度log inすると設定が、反映されます。
(matchboxに戻す時は、書き換えてから # reboot。)
と、このwindow-managerの変更の仕方はBBSでganさんに教わったもの(というかコピペ)です。
ありがとうございました。
これで前々準備は完了でBasiliskIIの話に入ります。
はじめの方にも書きましたが、
BasiliskIIを実行するには実機より吸い出したROMファイルが必要で、
これに関しては、こちらのサイト等を参考にして下さい。
(WinowsやLinuxのBasiliskIIを解説されているサイトは結構多数あるようです。)
ROMファイルの準備ができたところでmmhart.comさんのサイトより
Linux Zaurus用のBasiliskII本体 zbasiliskii.zip と libz.zip をダウンロードしておきます。
(他のファイルはデフォルトがQtopiaのLinux Zaurusを
X-Windowにするためのもの?なので多分必要無いかと。)
あとThe OS Emulation HomePageさんより
MacOS7.0.1起動用ディスクイメージ(Linux用) (Basilisk_Linux_disk.dsk (2.8MB))を
アップルコンピュータさんより、漢字Talk7.5.3 (KT_7.5.3.smi.hqx (49MB))を
ダウンロードしておきます。
zbasiliskii.zip を解凍してできた zbasiliskii - basil フォルダの
basil ファイルと同じ中へ ROM ファイルと Basilisk_Linux_disk.dsk を入れておきます。
libz.zip も解凍しておきます。
libz フォルダと zbasiliskii フォルダと KT_7.5.3.smi.hqx を
CF(第1パーティション)にコピーして Familiar0.6.2 をBootさせます。
terminalからCF第1パーティションをmountして /libz/libs/のlibファイルを
/usr/lib/へコピーします。
# mount -t vfat /dev/hda1 /mnt/hda/
# cp -i /mnt/hda/libz/libs/lib* /usr/lib/
-i オプションで上書き時に確認してきますので一応、全て n で。
(この辺よくわからないので適当です。)
ここまで、できたら早速 BasiliskIIを起動させます。
# cd /mnt/hda/zbasiliskii/basil/
# ./basil
まず、設定画面が表示されるので
Create... で新しい.dskファイル(今回は75MB)を
mac.dsk というファイル名で作ることにします。
(/mnt/hda/zbasiliskii/basil/に。作成にまた、しばらく、待ちます。)
できると自動的にVolumesの画面に追加されます。
さらに Add... で Basilisk_Linux_disk.dsk を追加します。
Unix Root は、指定したディレクトリを直接Mac OS上でマウントできるという便利なものですが
Linuxの場合使用できるのは、1GB末満のFAT16なパーティションのみのようなので
ちょうどCFの第1パーティションが使えます。
/mnt/hda/
Boot Fromは、Any にして
次は、Graphics/Soundタブをクリックして
Video Type : Window
Width : 430
Height : 280
とこのへん、あと、Memoryタブも。またまた適当。
あとは、Start を押します。
MacOS7.0.1起動ディスク (Basilisk_Linux_disk.dsk ) が起動して
なにやらでますが、とりあえずOK。
すると今度は、This is not a Macintosh disk…と出るので
先ほどCreateで作ったmac.dskをinitializeします。
mac.dskの名前は、Macintosh HDに。(何でも可。)
Continue。
デスクトップの Unix (/mnt/hda/)を開いて中に KT_7.5.3.smi.hqx があるのを確認してこれを
デスクトップのStuffltExpander..のアイコンにドラッグ&ドロップします。
Decoding BinHexと…約2時間。気長に待ちます。
また、アイコンの選択やWindowの選択は、慣れが必要でダブルクリックで選択後、
メニューバーの何も無い所をクリックして選択解除するとうまくいきます。
できあがった KT 7.5.3.smi を今度は Macintosh HDにドラッグ&ドロップでコピーします。
ー度BasiliskIIをメニューバーのSpecial − Shut Downよりsystem終了させ、
# ./basil
もうー度起動しCreate... で一番初めと同じ要領で、新しい.dskファイル
TK7.5.3.dsk (50MB)作ります。
TK7.5.3.dskをTK 7.5.3という名前で(何でも可)initializeしました。
Macintosh HD を開いて中の KT 7.5.3.smi をOPENします。
※ 日本語フォントが入ってないので文字化けします。ここからは、手探りでいきます。
インストール後正常に表示するようになります。
するとデスクトップに…Talk7.5…7.5.3(漢字Talk7.5バージョン7.5.3)が、できます。
これを、もう一度 Macintosh HD にドラッグ&ドロップしてコピーしておき
Macintosh HD の中の …Talk7.5…7.5.3 (漢字Talk7.5バージョン7.5.3) をOPENします。
これを開くと文字化けしていて良く判りませんが、2番目のフォルダ(インストーラディスク)を開き
更にその中の2番目の …Talk7.5… をOPENすると
”漢字Talk7.5へようこそ…”と表示されます。
ボタンをクリックして、インストールする KT 7.5.3 になっているか確認の上、
インストールを開始します。(この後は、触らずそっと、気長に待ちましょう。)
また、約2時間ほど掛かります。
これで、 TK 7.5.3 (TK7.5.3.dsk) にインストールが完了しましたので
ー度BasiliskIIをメニューバーのSpecial − Shut Down より終了させ、
# ./basil
もうー度起動し VolumeのRemoveで Basilisk_Linux_disk.dsk と、mac.dsk をはずして
TK7.5.3.dsk だけにして Start すると見覚えのある起動画面が現われます。
また、解説はしませんが、漢字Talk7.5.5 アップデートファイルもリリースされてます。
本当は、Windows用のBasiliskIIを使用して、CD-ROMからインストールして、…、
あるいは、HFVExplorerを使用すればもっと簡単に早く、大きなCFも必要なくできますが、
あえて、できるだけiPAQ上のBasiliskIIを使用して純粋にエミュレートを
楽しむという趣旨の元にこちらの方法を紹介させていただきました。
実際、Macとしての使用は速度的・操作性的にはちょっと…ですが
ちゃんと、エミュレートされていてiPAQがMacになるのは
見ているだけで面白いです。(僕だけかも。)
使い道としては、PDAやMacのオフ会などの一発芸に…(笑)
(シラけても責任もちません。自己責任で。)
また、いち早くiPAQで動作確認報告をしていただいたganさんに感謝です!!
動作確認報告が、なければトライしなかったと思いますので。
ありがとうございました。
(2003年6月9日)