Famliar0.4とMultiBoot for iPAQ36xx (自己責任で)
Familiar(0.5.1)とDual Bootの項の最後に紹介したFamiliar0.4でのDualBootですが、
使い勝手が悪いので…という事で紹介をためらいました。
しかし、参考のために紹介させていただこうと思います。
(handhelds.org - BootLinuxWithoutFlashing)
予めこちらのfamiliar-complete-modified.tar.gzとbigpackage.zip
をダウンロードしておきbigpackage.zipは解凍してbigpackageのファルダと
amiliar-complete-modified.tar.gzをCドライブの直下に
fam0.4というフォルダを作りその中へ移動しておきます。
Familiar(0.5.1)とDual Bootの項では(Melonでも)CFの第2パーティショ(EXT2)
でイメージを展開しましたが、今回のFamiliar0.4は、
第6パーティションにイメージを展開するところが大きく違います。
これを利用して、CFを3つ(本当は4つ)にパーティションして1枚のCFに
MelonやFamiliar0.5.1(あるいは、Familiar0.5.1べースのQtopia)と、
これから紹介するFamiliar0.4を同居させようとおもいます。
(もちろん本体ROM内のWinCEも必要に応じてそれぞれブート可)
具体的には、せめて128MB以上のCFをBlackbird Linuxで
パーティションします。今回は、340MBのマイクロドライブを例に、説明します。
# fdisk /dev/hdc
d -
全てのパーティションを削除して
n - p - 1 - (d) - +140M
n - p - 2 - (d) - +140M
n - e - 3 - (d) - (d)
n - l - 5 - (d) - +1M
n - l - 6 - (d) - (d)
第1、第2を基本区画(p)でそれぞれ140MB確保、
残り全てを第3を拡張区画(e)で、その中に第5、第6とをつくります。
第5は一応1MBにしました。(よくわからない…)残りの全てを第6。
[(d)はdefaltの意。]
t - 1 - 6(or 4)
t - 5 - 82
第1区画をFAT16(またはFAT16<32)で、
第5区画をLinuxSwap(?)で
あとの第2、6はデフォルトのままで。
p
内容を確認して
w
パーティションします。
できたら、それぞれフォーマットします。
# mkdosfs /dev/hdc1
# mke2fs /dev/hdc2
# mke2fs /dev/hdc6
それぞれマウントポイントを作ってマウントします。
# mkdir /mnt/hdc1
# mkdir /mnt/hdc6
# mount /dev/hdc1 /mnt/hdc1
# mount /dev/hdc6 /mnt/hdc6
第1パーティションにbigpackageの中身を全てコピーし、
第6パーティションにfam0.4-compleate-modify.tar.gzを展開します。
# cp /hda1/fam0.4/bigpackage/* /mnt/hdc1
# tar xvzf /hda1/fam0.4/fam0.4-compleate-modify.tar.gz -C /mnt/hdc6
と、一見準備が終わったかに思えますが、
このままではiPAQh3630でBOOTできないようなので
少しファイルを変更する必要があります。
# cd /mnt/hdc6/dev/
# rm -f ts tsraw h3600_key
# mknod ts c 253 0
# mknod tsraw c 253 1
# mknod h3600_key c 253 2
# cd /
# umount /mnt/hdc6/
3つのファイルをつくり直します。
と、これはiPAQ Pocket PC fan by yoshito@tagashira.comさんの
BBSにやぎさんなる方が書き込まれていたんで
僕自身は内容はよくわかってません。(笑)
あとは、第2パーティションに例えば
Familiar0.5.1のイメージを展開し、それに対応したbootフォルダを
第1パーティションに作れば(もちろんパロットを書き換えておく必要も有。)
CF1枚で両方BOOTすることができます。
または、Melonの場合は、第1パーティションのBOOTするためのファイルが
Familiar0.4のものと重複してしまうのでそれぞれの(例えばfam04bootという)
ブート用のフォルダを作りその中にファイルをおけばOKです。
Familiar0.4のBOOT方法はMelonと全く同じでファイルエクスプローラから
Cyace-YACH.EXEをクリックするだけです。
見慣れない殺風景なデスクトップが表示されたかと思います。
今までFamiliar0.5.1やFamiliar0.4と適当に呼んでいましたが、
FamiliarとはPCのLinuxでいうところの
RedHatLinuxやTurboLinux,VineLinuxといったデストリビューションのーつで
例えばVineLinux2.6ではウインドウマネージャにGNOMEやKDEなどを
選べるようにFamiliarでもいくつかウインドウマネージャを選べます。
Familiar0.5.1の標準のウインドウマネージャは、ionと呼ばれるものです。
このFamiliar0.4の標準のウインドウマネージャはBlackBoxというもので
ionと感覚がずいぶん違うため初めのうちはかなり、とっつき難いです。
それとこのFamiliar0.4のキーボードはshiftを押しても表示が変わらないので
shiftを押すものは覚えておく必要があったりします。
またLinuxの入カ支援機能の↑↓、tabが効かないため
かなりイライラしますが…。なんとか慣れると使えるようになります。
はじめにcaliblateを行います。
setting をsaveして、terminalを起動します。(メニューの一番下)
そのままでは、画面カらかなりはみ出していますので上の帯をドラッグして
右上の端の□を押して画面に合わせます。
次に右(または左)下端をドラッグしてキーボードが入るスペースを確保して
メ二ューから…キーボードを表示させます。
これでterminalの準備ができました。
入カ支援機能が働かないので*(ワイルド力ード)をできるだけ多用しての
入カをおすすめします。(ちなみに*は、shift+8です。)
あとこのバージョンではメニューのCPU Speedで一応236MHzまで
OverClockすることができます。snes9xを入れてその具合をみてみました。
ちゃんとsnes9xもインストールできますが、.ipkファイルを
/mnt/hda/下ではなく、/home/などにコピーした上でインストールします。
結果は確かに動作しますが、206MHzでプチプチとノイズが入り、
236MHzでもノイズは変わらず、微妙に音の調子が
変わる程度であまり意味無いです。
では、なにか使い道はないかと考えると、例えば第2パーティションの
ルートイメージが壊れてしまった時や他のイメージに変えたいが
Linuxな母艦が出先で無い時などに、例えば
# mkfs -t ext2 /dev/hda2
# mount /dev/hda1 /mnt/hda/
# mkdir /mnt/hda2/
# mount /dev/hda2 /mnt/hda2/
# tar xvzf /mnt/hda/root.tgz -C /mnt/hda2/
などとして第2パーティションをフォーマットして
WinCEと共有のFATな第1パーティションにあるルートイメージを
第2パーティションで展開することが可能です。
また、第2パーティションのイメージをバックアップすることもできます。
(例えば第1パーティションにrootimg.tgzという名前で)
# mkdir /mnt/hda2/
# mount /dev/hda2 /mnt/hda2/
# mount /dev/hda1 /mnt/hda/
# cd /mnt/hda2/
# tar cvzf /mnt/hda/rootimg.tgz *
まあ、使い勝手が悪いので緊急用というところですが。
他にも、Familiar0.4自体のウインドウマネージャを変えることもできます。
Qtopiaの項で説明した1.3の.ipkファイルの入ったディレクトリごと
/home/等にコピ一して同じようにインストールして再起動すれば
Familiar0.4べ一スのQtopiaができます。ただし、これもかなり不安定です。
# mount /dev/hd1 /mnt/hda/
# cp -r /mnt/hda/qt1.3/ /home/
# cd /home/qt1.3/
# ipkg install *.ipk
# reboot
また、Melon ver1.0で使われていた式神1.0をインスト一ルすることもできます。
sikigami-ipaq-cf2.tgz
sikigami-ipaq-sg2.tgz
sikigami-ipaq-ex2
sikigami-ipaq-ex2-cf
上の4つのファイルを他のext2なパーティション(ここでは第2パーティション)へ
全てコピーしてインストールします。この時ファイルを置くパーティションを
/cf/ としてマウントします。
例えば第1パーティションにファイルが存在する場合を示します。
# mount /dev/hda1 /mnt/hda/
# mkdir /cf/
# mount /dev/hda2 /cf/
# cp /mnt/hda/sikigami* /cf/
# sh /cf/sikigami-ipaq-ex2
インストールが終わると勝手にrebootするのですがこのFamiliar0.4は最後まで
ちゃんと終了せず止まりますのでリセットを押す必要があります。
ただこのFamiliar0.4ベースの式神1.0は、起動も動作も、やたら遅いです。
体験できるということで。
これを応用して今度は第2パーティションに
Familiar0.5.1のルートイメージを展開して式神1.1の
sikigami-ipaq-cf3.tgz
sikigami-ipaq-sg11.tgz
sikigami-ipaq-ex11
上の3つのファイルを第6パーティションにコピーしてFamiliar0.5.1べースの
純正の式神1.1のDualBootイメージを作ることもできます。
# mount /dev/hda1 /mnt/hda/
# mkdir /cf/
# mount /dev/hda6 /cf/
# cp /mnt/hda/sikigami* /cf/
# sh /cf/sikigami-ipaq-ex11
Familiar0.5.1べ一スなので結構ちゃんと使えると思いますが
Melonがあるのであえて作っても…という気もします。
尚、今回Familiar0.4のCFを僕の所有している128MB,512MBと
マイクロドライブ340MB,1GBで試したところ512MBのCF(GREEN HOUSE製)
のものだけどうしてもうまくいきませんでした。
今回の内容は、全て参考までということで。
最後にやぎさんに感謝しております。
貴重な情報、ありがとうございました。
(2003年3月19日)
(2003年3月20日 修正)